違法収集された証拠物の証拠能力が否定される場合

日本では、違法に収集された証拠だからといって、直ちに全ての証拠能力が否定されるわけではありません。 裁判所が、諸般の事情を総合的に考慮して、その証拠を採用するかどうかを判断します。この考え方を「相対的排除説」と呼び、日本 […]

承諾のない所持品検査が許される要件

対象者の承諾がない所持品検査は、原則として許されません。 しかし、特定の条件下では例外的に許容される場合があります。 原則:所持品検査は「任意」が基本 警察官による所持品検査は、法律に明文の規定があるわけではなく、警察官 […]

捜索差押許可状に基づく写真撮影行為の性質及びその適法性

1. 写真撮影行為の性質 捜索差押許可状の執行現場で行われる写真撮影は、それ自体が独立した強制処分(個人の意思に反して権利を制約する処分)なのか、それとも捜索・差押えに付随する任意処分(強制力を用いない活動)なのかが問題 […]

事実認定に先立つ訴因変更の要否と不要な場合の裁判所の措置

1. 事実認定に先立っての訴因変更の要否 (1) 原則:訴因の拘束力と「不告不理の原則」 まず、大前提として裁判所は検察官が設定した「訴因」に拘束されます。訴因として挙げられていない事実について、裁判所が勝手に有罪判決を […]

捜索差押許可状による捜索中配達された荷物の押収

最決平成19年2月8日(刑集61巻1号1頁)は、有形力を行使して捜索した事例に関する重要な最高裁判例です。この判例では、被疑者方居室に対する捜索差押許可状に基づき、捜索中に配達された荷物を押収できるかが争点となりました。 […]

捜索する場所及び押収する物の客観的範囲

捜索する場所および押収する物の客観的範囲は、刑事訴訟法に基づく令状主義のもとで厳格に特定される必要があります。これは、捜査機関の権限濫用を防ぎ、被処分者のプライバシーや財産権を保護するためです。 捜索する「場所」の範囲 […]

ICレコーダーによる自白獲得手続の適法性と自白の証拠能力

自白の証拠能力の基本原則 刑訴法319条1項:自白は「任意性」がなければ証拠能力が否定される。憲法38条2項:強制、拷問等による自白は証拠能力を否定。自白法則の趣旨は、虚偽排除・黙秘権保障・人権擁護にあるとされます。 I […]

ICレコーダーの伝聞証拠としての証拠能力

ICレコーダーの録音は、刑事訴訟法において伝聞証拠として扱われる可能性がありますが、状況によっては証拠能力が認められることもあります。 伝聞証拠とは? 伝聞証拠(でんぶんしょうこ)とは、刑事訴訟法において「供述者が公判廷 […]

他人の裁判への関与方法と既判力の及ぶ範囲

補助参加の利益 補助参加の利益とは、第三者が他人の訴訟に一方の当事者を助ける形(補助参加)で関与するために必要な「法律上の利害関係」を指します(民事訴訟法第42条)。訴訟の結果に対して、単なる個人的な感情や事実上の損得( […]

単純併合、同時審判申出共同訴訟及び主観的予備的併合

民事訴訟における共同訴訟の3つの主要な形態、「単純併合(通常共同訴訟)」「同時審判申出共同訴訟」「主観的予備的併合」について、それぞれの違いが明確になるよう、特徴や具体例を交えて解説します。 はじめに:共同訴訟とは? 共 […]

口頭弁論終結「前」の承継人への既判力

確定判決がもつ、後の裁判でそれに矛盾する主張や判断を許さない効力を「既判力(きはんりょく)」といいます。この既判力は、誰に対して及ぶのか(主観的範囲)が法律で定められています。では、訴訟の係属中に訴訟の目的である権利や義 […]

口頭弁論終結後の承継人に対する既判力

既判力とその人的範囲の原則 まず、既判力(きはんりょく)とは、確定した終局判決に認められる効力の一つで、「その判決で判断された内容(訴訟物)について、後の別の裁判で当事者は蒸し返して争うことができず、裁判所もそれに反する […]