権利能力なき社団とは

法人格を有しないものの、団体としての組織を備え構成員の変更にかかわらず存続し、代表者の定めがある団体を指します。
民事訴訟法29条1は、法人でない社団または財団で代表者または管理人の定めがあるものは、その名において訴え、または訴えられることができると規定しています。
権利能力なき社団は、構成員全員の総有に属する財産に関して、その代表者が訴訟を追行する原告適格や、被告として訴えられる資格(当事者能力)を持ちます
判例(最判昭和39年10月15日)は、権利能力なき社団が当事者能力を持つための要件として、団体としての組織、多数決の原理、構成員の変更に関わらない団体の存続、代表方法や総会運営などの主要点の確定を挙げています。
権利能力なき社団の財産は構成員全員の総有に帰属しますが、登記名義人になることは認められていません。そのため、代表者の個人名義で登記されることが多いです。

参考

当事者適格は、特定の訴訟物について、誰が当事者として訴訟を追行し、誰に対して判決を下すことが紛争解決に必要かつ有益かという観点から判断されます。
権利能力なき社団が訴訟を追行する場合、訴訟物である権利または法律関係について管理処分権を有する権利主体が当事者適格を有するのが原則です。
権利能力なき社団に対する判決の効力は、構成員全員に及ぶと解釈されています。
権利能力なき社団は、第三者との契約主体となることができます。
個別のケースによっては、権利能力なき社団の代表者が構成員全員のために訴訟を追行するには、規約等に基づく授権が必要となる場合があります。

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