訴えの利益について
訴えの利益とは、裁判所が紛争を解決するために訴訟を行う必要性・有効性のことです。訴えの利益がない場合、訴えは不適法として却下されます。
訴えの利益は、以下の点で重要となります:
裁判制度の利用が、当事者間の紛争解決にとって必要かつ適切であること
訴えの種類に応じて、給付の訴えの利益1、確認の利益2、形成の訴えの利益3があります。
未発生分の不当利得請求について
まず、不当利得とは、法律上の原因なく利益を得て、その結果、他人に損失を与えることをいいます。そして、不当利得返還請求とは、この不当利得によって損失を受けた人が、利益を得た人に対して、その利益の返還を求めることです。
そして、不当利得返還請求が認められる要件は、一般的に以下の4つです:
請求を受ける側が利益を得ていること
請求する側が損失を被ったこと
利益と損失の間に因果関係があること
請求を受ける側が利益を保持する法律上の原因がないこと
「未発生分」という点が重要になりますが、民事訴訟法135条4は、履行期が到来していない将来の給付を求める訴えについて、「あらかじめこの請求をして給付判決を得ておく必要がある場合5」に訴えの利益が認められるとしています。
訴えの利益との関連について
不当利得返還請求訴訟を提起する場合、訴えの利益が認められる必要があります。
例えば、過去の権利関係の確認が、現在の権利関係を巡る紛争の解決にとって適切である場合に、確認の利益が認められることがあります。また、遺産分割における紛争では、過去の遺言の有効性が争われることがあり、その場合には遺言無効確認の訴えが認められることがあります。
その他
不当利得返還請求権には消滅時効があり、以下のいずれか早い時点で時効が完成します:
権利を行使できることを知った時から5年
不当利得があった時から10年
不当利得であることを知っていた場合(悪意)は、不当利得全額に利息を付けて請求できます。
不当利得返還請求を行うには、まず証拠を集め、相手方と交渉し、合意に至らない場合は訴訟を提起するという流れになります。