最決平成19年2月8日(刑集61巻1号1頁)は、有形力を行使して捜索した事例に関する重要な最高裁判例です。この判例では、被疑者方居室に対する捜索差押許可状に基づき、捜索中に配達された荷物を押収できるかが争点となりました。
判示事項の概要
捜索差押許可状に基づき、被疑者の居室を捜索中に被疑者宛ての荷物が配達され、本人が受領した。
この荷物について、令状に基づいて捜索・押収できるかが問題となった。
最高裁の判断
「被疑者方居室に対する捜索差押許可状により同居室を捜索中に、被疑者あてに配達され同人が受領した荷物についても、同許可状に基づき捜索することができる」
つまり、捜索中に新たに居室内に持ち込まれた物であっても、令状の対象範囲に含まれると判断されました。
意義とポイント
捜索令状の「場所的範囲」は、物理的空間と管理権の一体性に基づいて判断される。
捜索中に持ち込まれた物でも、その場に存在する限り令状の対象となる。
この判例は、捜査の実効性を確保する観点から、令状の解釈に柔軟性を持たせたものと評価されます。