取消訴訟の対象となる処分は、「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」であり、これを「処分性」という要件で判断します。

取消訴訟は、行政庁の処分または裁決に不服がある場合に、その取消しを求める訴訟です。

取消訴訟の対象となる「処分性」が認められるための主な点は以下の通りです。

  • 公権力性:国または公共団体が、法令に基づき優越的な地位から一方的に行う行為であること。対等な立場での契約は処分性を持ちません。
  • 国民の権利義務への直接的な影響:その行為によって直接国民の権利義務を形成し、またはその範囲を確定することが法律上認められているものです。単なる事実上の不利益ではなく、法的な効果を伴うことが求められます。
  • 司法的救済の必要性:裁判所による取消しという司法的救済を与える必要性がある行為であること。
  • 排他的管轄:取消訴訟の対象となる行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為については、民事訴訟など他の訴訟においてその違法・無効を主張することが許されないとされる「取消訴訟の排他的管轄」の効力を有します。

「処分性がある」と判断された行為の例として、以下のものがあります。

  • 第二種市街地再開発事業計画の決定
  • 病院開設中止の勧告
  • 輸入禁止の製品に該当する旨の通知
  • 二項道路の一括指定の告示
  • 労災就学援護費の支給決定
  • 食品衛生法に基づく違反通知
  • 土地区画整理事業計画の決定
  • 保育所廃止条例の制定行為

なお、立法行為のように直接的な権利義務の変動を伴わない行為は、処分性がないとされます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA