仮装払込株式の譲受人が当該株式で議決権を行使できるかどうかは、譲受人が仮装払込について悪意または重大な過失がなかった場合に限り、株主権を行使することができます。
詳細としては以下の通りです。
引受人の場合
仮装払込を行った株式の引受人は、仮装した払込金額の全額を会社に支払った後でなければ、当該株式について株主権を行使できません。
これは、本来会社に拠出されるべき金銭が払込まれていない場合に、株式引受人に株主の権利行使を認めるのは不適切であるという考えに基づいています。
引受人が出資の履行をしない場合、当該株式の株主となる権利を失うと定める規定(会社法208条5項など)がありますが、仮装払込の場合は株式が失権するとは定められていません。
譲受人の場合
仮装払込によって引き受けられた株式を譲り受けた者は、原則として当該株式に係る株主権を行使することができます。
ただし、譲受人が仮装払込の事実について悪意(知っていた)または重大な過失がある場合には、株主権の行使はできません。
つまり、善意かつ重過失がない譲受人は、株主権行使が可能です。
これらの規定は、平成26年の会社法改正によって明文化されました。